توموهيرو تيتسوموتو 2017 ICNN 2017

الأبحاث

ICNN 2017 参加報告

田邉研究室 博士3年  鐵本 智大

1.学会の概要

4月18日から21日に開催されたICNN2017に参加した.この学会はOPICの分科会の一つで今回が初回の開催であった.ALPSのように国内からの参加者が多いかと考えていたが海外からの参加者も多くいて少し意外に思った.学会のレセプションでは豪華目の料理が振る舞われ,参加できたことを満足に思った.

2.自身の発表について

今回は昨年卒業した大岡が主体となって研究していたフォトニック結晶共振器によるDeMUXに関して発表した.前日の深夜に発表の構成を変えるなど少しバタバタして疲れ気味の状態での発表だった.Demultiplexerなど長くて発音しづらい単語が続いたためカミカミの発表になったが,時間以内に発表を終えることが出来たのでほっとした.質疑ではドロップ効率や挿入損失など具体的な性能に関する質問が多く,やはり実用寄りの研究は性能面での要求が厳しいことを実感した.なお,今回の発表に当たって大岡の研究を細かく見直すことになったが,発表者の立場になってみることで改良点や設計に関する疑問点など色々と新しい発見があった.他の人の研究を見る際も立場を変えて具体的に考えてみることは有効だと実感した.

3. トピック紹介

ICNN2-1 Manipulating the Generalized Energy-bands by Nanostructure, Yidong Huang,Kaiyu Cui, Zhilei Huang

講演の最後に話していた低エネルギー電子によるオンチップチェレンコフ放射に関して紹介したい.チェレンコフ放射は電子が媒質中での光速度(位相速度)を超える際に放射される電磁波(光)のことであるが,これまでは加速器等で加速された高エネルギーの電子によってのみ発生が出来ていた.今回の研究ではメタ構造を用いることで低エネルギー電子によるチェレンコフ放射を可能にした.ポイントはhyperbolic metamaterialという層状の金属と誘電体の周期構造を用いたことで層方向の実効誘電率が正,進行方向の実効的誘電率が負となるようにしたこと.進行方向の誘電率の符号反転によりある速度「以下」の電子がチェレンコフ放射の条件を満たすようになった.今回は電子エネルギーにして0.25~1.4keVによって波長500~900 nmの放射を得たが,この電子エネルギーは従来手法の2~3オーダー低いものらしい.詳細はNat. Photonに掲載されている.