Fronties in Optics 2012 Takumi Kato

Research

OSA FRONTIER IN OPTICS 2012 ROCHESTER

田邉研究室 修士1年  加藤 拓巳

I am pleased to report that I attended the APS March Meeting 2014 held in Denver, Colorado, USA from March 3-7.

Summary ]

私が参加した学会はFrontiers in Optics/Laser Scienceと呼ばれる,アメリカ光学会が開催する学会でアメリカのニューヨーク州,ロチェスターでおこなわれた.地元ということもあり光学で有名なロチェスター大学からの参加が多かった.私にとっては,初めての国際学会もとい初めてのアメリカだったので,空港からホテル,アメリカの街並みまで全てが興味深かった.学会会場はホテルから徒歩1分の所で,通いやすかったので,学会に参加している研究者がホテルに大量に泊まっており,一種の共同体のようだった.
学会に参加して,当然だが,学会はインターナショナルな場だという印象を受けた.同じ出身の人同士は母国語で会話し,他国の人とは英語で会話する.当たり前のことを再認識した.自分の発表は”Polygonal silica toroidal microcavity for easy and stable coupling with waveguides”という題目でおこなった.主に2011年度におこなっていた研究成果で,製造方法・FDTD解析・光学実験を含めた.会場では,質問されなかったが,会場外で製造方法(KOHとシリコンの反応)についての質問を受けた.会場では非常に緊張していたが,会場外では落ち着くことができ,和やかに質問のやり取りできて助かった.

OSA FRONTIER IN OPTICS 2012 ROCHESTER

【 研究動向調査 】

【FTh1G.1】A. Weiner Purdue Univ.
このチームは,微小光共振器を用いた光コムを,波形整形の技術を用いて調査している.波形整形はWeinerの十八番なので非常に研究が早い.
光コムはその性質でType-1, Type-2に分けられ,雑音が大きいType-2が研究の的になっている.Type-2の光コムの状態を,波形整形を使いながら調査している.
結果として,Type-2は各モードのコヒーレント性が崩れているために位相雑音が生じているが判明した.微小光共振器から発生する光コムは,単一のpump光から四光波混合を介して発生するため,位相が全て揃っているというのが通常の認識であった.しかしN倍のFSRから,それぞれが独立して広がっていくような形(Type-2)だと分散の影響をもろに受け,モードのFSRが微妙に同じにならない現象が起き,これが位相雑音の原因となっていることが示された.
この結果はF. Ferdous et al. ”Probing coherence in microcavity frequency combs via optical pulse shaping” Optics Express 20, 21033(2012)にも示されている.

【FTh1G.2】 I. Agha NIST, Maryland Univ.
この研究は,シリコンナイトライドの非線形性を利用して,周波数変換をおこなう.用いるのはSiナイトライド導波路で,目的は1550 nm帯の光から980 nm帯の光を生成することである.これは,光ファイバ通信には1550 nm,量子ドット系には980 nm,量子メモリ系には780 nm,フォトディテクタには600 nmといった最適な波長があるため,それらを繋ぐ波長変換が求められていることが背景として存在する.

従来,Four Wave Mixing-Bragg Scattering(FWM-BS)というのは非線形ファイバを利用して研究されていた.それを集積可能なSiナイトライドでおこなうことに新規性がある.
チップスケールであることと,ノイズが小さいことが利点のようである.ただし非線形ファイバの研究と比べると,効率が低いのが難点なのかもしれない.非線形ファイバでは28.6%であるのに対して,この研究では5%程度の効率である.
この結果は,I. Agha et al. ”Low-noise chip-based frequency conversion by four-wave-mixing Bragg scattering in SiNx waveguides” Optics Letters 37, 2997(2012)にも示されている.

【LW2J.1】 J. Teufel NIST
オプトメカニクスの発表が数多くされており,その中の一つを紹介する.このチームはElectro-mechanicsと呼ばれる分野からアプローチをしている.しかしながら,生じる現象はOpto-mechanicsとほぼ同じであり,むしろマイクロ波によって直接,機械振動にアプローチできる分,現象の解明に有利である.使用しているのはSapphire基板上に作製したアルミニウムの構造体で,その他の部分は超電導回路によって構成されている.マイクロ波に対する電磁気的共振と,マイクロ波に対する機械振動の共振が利用されている.
この結果は,J. Teufel et al. ”Circuit cavity electromechanics in the strong-coupling regime ” Nature 471, 204(2011)にも示されている.

【FW4B.6】 K. Shome Rochester Univ.
この研究は,シリコンベースで作製されたナノホールを利用してスロット導波路を作製している.今発表では,作製方法とその構造の解析という段階に留まっているが,その応用先は単一粒子の発光を促進し,検知することにある.バイオセンシングを狙った研究は多く発表されており,関心の高い分野であることは間違いないと考えられる.
構造は,30 nmのシリコン膜の両面に30 nmのAg膜を成長させ,直径40 nmの穴を無数に作製する.その状態にAl2O3を15 nm程度で蒸着させたものである.ナノホールの大きさは,スロット導波路の効果に大きな影響を与えるが,この作製方法は,Al2O3の量に応じて,ナノホールの大きさを制御できるのが,従来よりも優れている点である.