CMOS互換プロセスで作製したフォトニック結晶EO変調器 2017-08-01 最終更新日時 : 2022-09-22 miyahara Research 研究関連ビデオ 研究トピックス アニュアルレポート 国際会議報告 研究関連ビデオ 研究トピックス アニュアルレポート 国際会議報告 2017-08-01 CMOS互換プロセスで作製したフォトニック結晶EO変調器 フォトニック結晶を用いて電気光変調器をシリコンチップに集積 データセンターにおける電力消費量の増加は著しく,中距離~短距離間の伝送を光で行うことで大幅な電力消費の低減ができると期待されています.しかしその実現には,信号処理で用いられる電気信号を伝送に用いる光信号に変換する素子の開発が必要であり,小型で電力効率の高い電気光変調器を実現する必要があります.電気処理はシリコンチップ上のCMOS回路で実現されるため,理想的にはCMOS回路に集積可能なシリコン製の光素子が必要であり,我々はその課題に取り組んできました.今回,我々はCMOS互換作製手法を用いて,フォトニック結晶共振器にpinダイオード構造を集積することで,電気信号を光信号に変換する素子の開発に成功しました. これまでも同様の素子は報告されていましたが,従来は電子ビーム描画と呼ばれる手法で作製されており,将来の大量生産やCMOS素子との集積には不向きでした.そこで,我々はCMOS互換性の高いフォトリソグラフィと呼ばれる手法で高性能なフォトニック結晶共振器を作製してpin構造を集積しました.全シリコンで作製されているため,コストが安く,光変調器としての特性も優れています. 本研究の一部は戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)の委託研究として実施されました. 本成果はIEICE Transactions on Electronics, Vol. E100-C, No.8, pp.670-674 (2017).に掲載されています.